坩堝シンジケートの隠れ蓑

「三人揃えば文殊の知恵」の反例として存在する今日この頃です(すぐ倍に増えたけど)。何をする訳でもなく、徒然なるままに色々やっていこうと思います。

異世界ランチア~GE3来る!~ その2.シモゴエ、ランチアを嵐の守護者に推薦す 後編

 

4.風猿来る!

 

 まず姿を見せたのはドレッドスパイク*1。玉虫色の殻と大きな角が特徴の小型種アラガミです。地中と地上をぴょんぴょこ行ったり来たりする姿が可愛いですね。バスターブレードの錆になってもらいましょう。今宵のアメミト試製重剣型は血に飢えておる。

 わが愛刀(売却値:28fc)をブン回して大地に栄養分を与えていると、何やら丸々とした影が現れました。金の眼光鋭い赤い面、分厚い大顎、浮世絵の筋肉のように隆々とした太い四肢。おまけに背中に備えたパイプ状器官。間違いありません、聴覚過敏ゴリラでお馴染みのコンゴウです。

 先手必勝。チェストとは知恵捨てなり。ということで何も考えずコンゴウ目掛けて突進です。ステップと同時に強攻撃。アメミトの重厚な刃が黒々とした軌道を描き、お猿さんの顔面に縦一文字を刻みます。しかしながら相手も怪物、栄養失調ランチアさんでは一撃で屠るには至りません。涼しい顔で左フック気味のゴリラパンチを放ってきます。

 普通、こんなカウンター攻撃が来た場合は防御か回避、あるいは被弾しか道はないでしょう。ところがどっこい、我らが携えるはバスターブレード。機動力がない分、その場に足を止めて刃をぶん回す術には事欠きません。パリングアッパーもそんな技術の一つです。装甲を展開して相手の攻撃を受け止め、間髪入れずに刃でかち上げる。攻防一体の妙技でもって、お猿さんのフックを迎えてやりましょう。

 迫る剛腕! 唸る烈風! 焦る私! 滑る指! 何故か銃に切り替わる神機!

 痛烈な被弾ッッッ!!!

 パリングアッパー失敗です。全くもう、ランチアさんったら不器用なんだから。とりあえず推しキャラに罪を擦り付けて事なきを得ます。彼は濡れ衣を着せられるのは慣れているので許してくれるでしょう。もしもランチアさんのせいでないなら神機の仕様が悪いのです。剣モードに銃モードに盾モードと、機能てんこ盛りにも程があります。トレジャーガウスト*2の釣り具かお前は。

 ですが、折角銃モードに切り替わったのですから、ここは一つ遠距離からコンゴウをなぶってやりましょう。ランチアさんはマフィアなんだから銃の使い方にも精通しているはずです。他者の肉体を操作する時は、その体に染みついた経験に身を任せろと『地獄堂霊界通信*3』でも言っていました。

早速ぶっ放そうと距離を取りますが、世の中そんなに甘くはない。コンゴウが両腕を突き上げ吠えたと思うと、背中のパイプから空気砲を撃ってきました。それだけならまだしも、同じ動作で遠くにいるこちらの場所に竜巻を発生させる謎技術も行使。エテ公の癖に風を使いこなしております。

 うーん、こいつは生意気です。モンキーの癖に北イタリア最強憑依体質ファミリー壊滅フェードアウト用心棒ランチアさんのお株を奪うなんて許せません。あってはならない。ですので、この赤ら顔の太鼓腹モンスターは食べ食べしてやりましょう。

 まずステップ攻撃で距離を詰めます。勢いそのままに弱攻撃で横腹を薙ぎましょう。間髪入れず足を軸に反転し、円を描くように返す刀で背中を切り裂きます。赤いパイプに迸った血、その色と温度に浮かされながら、さらに一回転。より体重の乗った一撃を突き立てます。バスターブレードは踏み込みが攻撃の要。逆に言えば、踏み込みさえすれば初太刀が当たらずとも構いません。勢いの乗った二の太刀、三の太刀でなますにしましょう。

 連撃に耐えかねたのか、コンゴウがこちらを振り向きました。おや、右腕を弓でも引くように振りかぶりましたね。アントニオ猪木か花山薫*4を意識してるのでしょうが、臆せず対応しましょう。この少し溜めてからの右ゴリラパンチは、前方の空間を刈り取るバージョンと、回転しながら全方位を殴り抜くバージョンの二つに派生しますが、予備動作が長いのでガードも回避も容易です。しかし、バスター使いの皆さんは相手が殴ってくる前にチャージクラッシュを顔面に叩き込みましょう。チャージクラッシュとはいわゆる溜め斬りで、バスターブレードにのみ許された大技です。これでもってチェストすれば、うまくいけばコンゴウは怯みます。うまくいかなければ普通に殴られますが、多分一撃で殺されることはないので、起き上がり次第またチェストしましょう。これは豆知識ですが、チャージクラッシュでチェストしてればアラガミはそのうち死ぬのです。

 ランチアさんがチャージクラッシュをぶち当てたところ、コンゴウの顔が割れました。ネット社会の現代で顔が割れるのは死と同義。とっとと肉体的にも引導を渡してあげましょう。そんな風に思っていたら、何やらこのエテ公丸くなりました。ああ、これは回転攻撃ですね。コンゴウはでんぐり返しをしながらこちらに突進してくる技も習得しています。これも軌道が直線的なので避けてしまいましょう。この猿はみみっちいので、ラングロトラ*5とは違いローリングを邪魔しても何も落としません。とっとと掻っ捌くのが吉です。

 顔、胴体、尻尾と様々な部位が割れていきます。今作では部位破壊の度にオレンジの光が散って綺麗ですね。見とれていると、突然このお猿さん倒れ込みました。その瞬間、地面に衝撃波が走ります。実はこれもコンゴウの攻撃手段なんですね。同種は倒れ込むようにして周囲に衝撃波を放つ全体攻撃も持っているのです。その様は『大乱闘スマッシュブラザーズX』のドンキーコング最後の切りふだを想起させます。ゴリラのよしみで教えてもらったのでしょうが、この技もジャンプすれば簡単に回避できます。それどころか、このように倒れ込んだ後は少しだけ隙が出来るので、攻撃のチャンスです。殺しましょう。

 それにしてもこんな自爆技を教えられるなんて、コンゴウは仲良くなるゴリラを間違えましたね。かわいそうなので夜叉猿*6を紹介してあげましょう。彼も友達が出来て喜ぶことと思われます。そんな慈悲の心でもって刃を叩きつければ、コンゴウはもがき苦しみながら地に伏しました。どうやら終わりのようですね。

 戦いが終われば食べ食べタイムです。実は神機という道具、剣の状態だと捕食形態に移行することができます。見た目としては刀身を覆うようにして、真っ黒い顎がせり出してくるというものです。そういう様を見ると、やはりこの武器は生きているのだと思いますよね。この捕食形態でアラガミを食べ食べすると、素材を抜き取れたりパワーアップできたりします。このゲームは食事の大切さも教えてくれるんですね。食育の授業で生徒にプレイさせるのもいいかもしれません。ある意味食べ物で遊んでいるんで、PTAから抗議が来るかもですが。

 

5.次回予告

 

 何はともあれランチアさんが勝利しました。これでゴッドイーター世界の嵐の守護者はこちらのものです。早速バーストアーツを全て赤色のものに変えてやりましょう。嵐属性の分解の性質が宿るかもしれません。

 しかしながら、やはり一人でプレイするというのは難しいですね。比較的倒しやすいコンゴウとのタイマンですら、体のヒョロヒョロな栄養失調ランチアさんでは荷が重いようです。これでは他の大型種アラガミ相手だと、ぱっくりもぐもぐされてしまう可能性大です。そんなデス・スモーク*7フレーバーテキストのような末路は迎えたくない。ということで、ここは一つマフィアらしく、ファミリーの助けを借りてみましょう。

 ということで次回は他のゴッドイーターの紹介も合わせて、プレイしていきたいと思います。ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

 

(文責・シモゴエ)

*1:

 GE2から登場する小型種アラガミ。発達した角で突進してきたり、地面にもぐって下から突き上げてきたりする。この穴掘り攻撃中はダメージがほとんど通らなくなるため、防御や回避に努めるのが吉。地中に向かってじしんでも撃てれば二倍のダメージが与えられるのだろうが、この世界にわざレコード10はないので叶わぬ夢である。

*2:

 2005年にバンダイが発売した玩具で、そこら辺を漂っている磁幽霊『ガウスト』を探索して捕獲する。磁幽霊探知機という名称でも呼ばれる同機は、最初こそリールのついた釣り竿のようなフォルムだったが、時代の変遷と共に銃形態や剣形態を搭載するようになった。狩猟ゲームか何かで?

ガウストは普段我々が遭遇する様々な困りごとを裏で引き起こす妖怪のような存在なのだが、恵まれたビジュアルからクッソしょーもない悪戯を仕掛けてくるものも多く、当時の少年少女にギャップとは如何なるものを指すのか叩き込んだ。

*3:

 香月日輪先生によるダークファンタジー小説。現実世界を舞台に、悪ガキトリオ「三人悪」が怪奇を相手取って大立ち回りする。笑いあり、悲しみあり、異能バトルあり、恐ろしさありと、少年を喜ばせる要素がこれでもかと詰まっている傑作。

 みもり先生によってコミカライズもされており、あの『善悪の屑』の如きキャラデザのミッタンやマッキーが滅茶苦茶イケメンになっている。個人的に衝撃だったのはリョーチンの美少女化。こんなもん多感な時期に読んだら性癖歪みますよ神。

 

*4:

 『グラップラー刃牙』シリーズに登場する人気キャラクター。無口でクールだがガードが甘く隙だらけな19歳。お母さん思いでオムライスやチョコチップクッキーが好きというかわいらしい一面も。

初登場時は15歳だったが、年齢よりも大人びて見えることも手伝い、近寄りがたい雰囲気を醸し出していた。それでも主人公である刃牙と触れあっていくうち、彼の手を握るという大胆な行動も取るようになった。

*5:

 名作狩猟ゲーム『モンスターハンター』に登場するモンスターの一体。アルマジロのようにごろごろ転がり、たまに長い舌や酸性の液を吐き出す。あと臭いガスとかも噴き出す。ローリングの邪魔をしたら素材を落としたりするので、個人的にはアオアシラの次ぐらいに好き。

*6:

 天下取るなら飛騨行ってこ。

 夜叉の大猿天下一。

 なんやかんやで粉々になり、歯を主人公に食われた。

*7:

 大人気カードゲーム『デュエル・マスターズ』に登場する闇文明の呪文。4マナと比較的低コストでありながら、相手のタップされていないクリーチャーを問答無用で破壊できるという強力な効果を持つ。

 第1弾から登場していることもあり、そのデザインは中々にホラーチック。可愛い女の子クリーチャーは大半がメカクレなのに、この呪文のぱっちりお目目具合と言ったら夢に出るレベル。