坩堝シンジケートの隠れ蓑

「三人揃えば文殊の知恵」の反例として存在する今日この頃です(すぐ倍に増えたけど)。何をする訳でもなく、徒然なるままに色々やっていこうと思います。

異世界ランチア~GE3来る!~ その2.シモゴエ、ランチアを嵐の守護者に推薦す 前編

 

 

 

1.前回までのあらすじ

 

 一切皆苦な憂き世に嫌気が差した坩堝シンジケート団員・シモゴエ。いっちょ現実逃避の一つでもキメようと、十年来の付き合いである『GOD EATER』シリーズの最新作に手を出す。

 軽い気持ちで始めたものの、格好いいオープニングムービーや可愛いデフォルト男主人公にテンション鰻上り。このまま滝を昇って龍にでもなろうかと調子づいている中で行ったキャラメイク。そこで出来上がったのは、『家庭教師ヒットマンREBORN!*1のお気に入りキャラクター・ランチア*2だった。

 若干貧相になった推しキャラと共に、有頂天になったシモゴエは傍迷惑なテンションで懐かしの世界観を駆ける。見切り発車極まるこの企画、果たして収拾はつくのか……!?

 

 

 

 

2.お先真っ暗な世界観について

 

 こんにちは、シモゴエです。今日も今日とて異世界ランチアに憑依いたしまして、『GOD EATER 3』をプレイしていきます。

 ところで皆さん、今さらですが本作の世界観につきまして、どれぐらい知っておられますでしょうか。実のところ、私もGE作品とは長い付き合いなのですが、いまだに詳しい設定を把握しておりません。設定を知らずともバスターブレード振ってれば敵は死にますからね。

 とりあえず分かっていることとしましては、この作品における敵の名称ですね。こちら『アラガミ』と申しまして、あらゆるものを食べてしまうトンデモモンスターです。それどころか食べたものの性質を取り込んで進化するというチート生態持ち。なんでも『ラクル細胞』と呼ばれる摩訶不思議な単細胞生物が集まって、このような生き物を象っているようですが、残念なことにシモゴエはド文系なのでそれ以上の説明は脳が理解を拒みます。適当吹かせてもらうなら、多分スイミー*3と同じ原理でしょう。

 この作品ではそんな化け物が大きな顔して歩いているので、めたくそに世界が荒廃しています。文明レベルも落ちているのか、人々がおでんをパンに挟んで食べだす始末です。むごいぜ。

 しかし、それでもやはり人類とはしぶといもので、生き残るためにイカした武器を作り出しました。名前を『神機』と言うんですが、ぶったまげたことにこの武器、生きております。何でも前述のアラガミと同じような生体パーツが中心にあり、それがうねうねと動いて武器パーツや装甲パーツを展開するのだとか。目には目を、毒には毒を。ドラゴンタイプにはドラゴンタイプが効果抜群ということで、アラガミにもアラガミをぶつけて制する理論です。恐らく神機の制作者は『貞子VS伽耶子』*4を見てなかったんでしょう。

 そして、この神機と神経を接続して、自由自在に操ることができるのが『ゴッドイーター』と呼ばれる人たちです。神機を操るためには体内に『偏食因子』と呼ばれるオラクル細胞由来の物質を仕込まねばなりません。ちなみに偏食因子を投与しすぎると人はアラガミになります。こわい。

 何だか多種多様な労災が起こりそうなゴッドイーターですが、そうはいっても時代が時代。人類の存続のため、今日も元気にアラガミ食べ食べの精神で、業務を遂行しているのです。ちなみに何割かのゴッドイーターアラガミに食べ食べされます。救いはないね。

 

3.アラガミころしダイレクトマーケティング~大剣を振ってただけで嵐の守護者にされる男~

 

 そんなイカれた時代に招かれた異世界ランチアさんですが、見事ゴッドイーター試験に合格しました。この試験も失敗すると死ぬ世紀末仕様ですが、毒針を浴びても復活するタフボーイな彼には河童の屁だったようです。

 すぐにでもミッションに出向き、北イタリア最強ムーブをかましたいところですが、残念なことにこの世界には蛇鋼球がありません。ということで代替案として取り出したるはバスターブレード。初期装備である『アメミト試製重剣型』*5の一振りを担ぐことにします。

 ちなみにバスターブレードという武器種ですが、その巨大さは目を見張るものがあります。壁に立てかければプレイヤーの背丈を少し超すぐらいじゃないでしょうか。武器アクションも見た目通り鈍重で、動きの一つ一つに相手を磨り潰しそうな迫力が漲っています。ステップしながらであれば、普通よりも俊敏な攻撃が出来ますから、これを戦法に組み合わせることで、ハイスピードアクションも可能です。重たい剣を全身でブン回し、力の解放カタルシスを感じたい方にはお勧めの武器と言えるでしょう。

 そんなバスターブレードを元気いっぱい振り回しながら、アックスレイダー*6やオウガテイル*7と言った小型アラガミをミンチにしていきます。流石ランチアさん、神機に蛇状の溝が入っていないのにもかかわらず、一振り一振りに風が渦巻くようです。このままいけばバーストアーツ*8に暴蛇烈覇*9が追加されるのも遠くないように思えます。ゲームで嵐属性の炎*10を与えられた男は違いますね。

 ですが、ゴッドイーターの世界で暴風を謳うならば、やらねばならないことがあります。それは、あるアラガミを倒すことです。実はこの作品にも、風を操るアラガミというのが出てきます。そいつは無印からの古株で、時として『ピルグリム*11のような鬼畜任務で我々の前に立ちはだかることもありました。

 名を、コンゴ*12

 両雄並び立たず。真の風使いはどちらか、この世界における嵐の守護者*13はどちらなのか、白黒つけようではありませんか。そんな世迷言を吐く私に憑依されてしまったランチアさんは、奴の出現するミッション『基礎は反復して覚えろ』を受注するのでした。

 

 後編に続く

 

(文責・シモゴエ)

*1:

 天野明先生が2004年から週刊少年ジャンプにて連載を始めた漫画作品。通称は『リボーン』。当初は赤ちゃんで家庭教師のリボーンがダメダメ中学生の沢田綱吉(通称ダメツナ)をマフィアのボスにするため、脳天に『死ぬ気弾』という不思議マグナムをぶち込んで、額に炎を灯したパンツ一丁蛮族へ変えるというギャグ漫画だった。しかし、VS黒曜中編のあたりからバトル漫画に路線変更を果たし、連載8年の長寿コミックに変貌を遂げた。

 個人的に未来編で出てきた匣兵器はセンスの塊だと思う。時雨蒼燕流もすこ。六の型がどんな技か妄想するため、いまだに雨の呼び名をググったりしている。あとバジル君すごく可愛い。

*2:

 上述の黒曜中編で登場した凄腕マフィア。かつては北イタリア最強の用心棒として名を馳せていた。孤児だった自分を引き取り、家族のように暖かく接してくれたファミリーと楽しく過ごしていたが、そんな彼らをある日皆殺しにしてしまう。この悲劇の背後には、他者を自在に操れる幻術使い・六道骸の影があった。

 その後、ファミリーを殺した罪悪感から骸の下僕となり、ツナ一行と戦闘。圧倒的な強さを見せつけるも、根底にある迷いと優しい性根を看破されたのち、敗北。同じく黒曜中に属する殺し屋・柿本千種の毒針から彼らを庇って倒れ、解毒後も今までの罪を問われ囚われるという無常ムーブを見せる。しかし、続くVSヴァリアー編で晴れて自由の身となり、凄腕殺人集団であるヴァリアーの先鋭隊50人をたった一人で蹴散らした。その際の名台詞「礼を言いにきた」と共に溢す笑顔は渋さの極みなので、興味を持った人は一刻も早く原作を読んで♡ 読め(豹変)

 なお未来編以降は表だった戦闘もなく、作品からフェードアウト。虹の呪い編の代理戦争で彼の勇姿をもう一度見たかった……(血涙)

 彼の操る鉄球は『蛇鋼球』と呼ばれる特殊な一品。表面に蛇のような溝が彫られており、ここに風を受けることで無数の気流が生まれて複雑に絡み合い、竜巻を引き起こすことができる。この特性を利用した技の数々でツナ一行を苦しめた。

*3:

 レオ・レオニ作の絵本。その色使いの美しさは子どもを海の虜にすること間違いなし。あと多分マグロに対するトラウマを植え付けることも間違いなし。

*4:

 白石晃士監督がメガホンを取ったホラー作品。「バケモンにはバケモンをぶつけんだよ」と「夏美は今でも可愛いよ」という二大名言をぶん回し、日本国民の記憶に刻み込まれた。ノベライズ版ではよく分からないうちにヒロインの首が取れたことも有名。

*5:

 低品質玉鋼と獣胆石から作れるお手軽バスターブレード。鉛色の剃刀の如き刃に、黒々とした厚い鉄板を張り付けたような造形をしている。神機のコアに近い部分からは、血管のような赤いパイプが何本も顔を出しており、刀身にどこかグロテスクな印象を纏わせる。鋭い刃に物を言わせた切断より、その重量で相手を破砕することに適した剛剣である。

*6:

 GE3から登場する新たな小型種アラガミ。斧のような角と堅牢な装甲を持つ。ずんぐりむっくりした体躯が特徴で、不気味な造形の多いアラガミの中では、結構かわいらしい見た目をしている。例えるなら汚いサイホーン

*7:

 GEではお馴染みの雑魚敵。非常に発達した後ろ脚と巨大な顎が目を引く。しかし名前からして注目すべきは尻尾で、どことなく鬼を思わせるような模様が刻まれている。その正体はきっと異常に発達したヒッティングマッスル。範馬一族の誰かを捕食したのかもしれない。

*8:

 本作で追加された新要素。アラガミの捕食でパワーアップしたバースト状態時に限り、攻撃動作に特殊なエフェクトがかかり、より強力になるというもの。多種多様な種類があり、そのうちの三つを一回の戦闘に使用できる。

*9:

 北イタリア最強ラザニア大好き梅干し大嫌いO型25歳用心棒ランチアさんが使用する技。その内容は蛇鋼球に両手で掌底を打ち込み、前方に放つというもの。球体表面の溝に数多の気流が発生し、それが複雑に絡み合った竜巻で相手の動きを封じつつ、強烈な一撃を叩きつけることができる。10年後ランチアはそこに嵐属性の炎を付加させ、更なる圧倒的破壊空間を生み出せる(大嘘)

 残念ながら異世界ランチアは蛇鋼球を持っていないため、この技の使用が不可能になっている。でも、もしかしたら今後のアップデートによっては、バーストアーツに似たようなアクションが加わるかも知れない。開発元のマーベラスを信じろ。

*10:

 『家庭教師ヒットマンREBORN!』には『死ぬ気の炎』と呼ばれる架空のエネルギーが存在する。この炎には天候になぞらえた七つの属性があり、嵐属性もその一つである。

 嵐属性の炎は触れた物体を破壊する『分解』の性質を秘めており、作品内でも人体を内部から崩して出血させたり、森を焼いたりしている。ぶっちゃけ普通の炎でも同じことが出来そうだが、色が深紅で綺麗なのでその件は不問にする。

*11:

 コンゴウ4体を同時に狩猟しなければいけないという気狂いミッション。このアラガミは耳が良く、どこにいても戦闘音を聞きつけて推参してくるため、必然的に乱戦を強いられる。GEBではアラガミの弱体化もありそこまでの難易度ではなかったが、スタッフの感性がバーストしていた無印では「(敵が)神速! (敵の)連撃! (敵の)狩りは進化した!」というゲームバランスも相まって、多くのプレイヤーを地獄に突き落とした。

 ちなみにピルグリムとは英語で「巡礼者」の意。ミッション場所が『鎮魂の廃寺』であったため、そこに猿4匹やゴッドイーターが集まったことを受けての命名だと思われる。いい巡礼者の皆は参拝先の聖地や霊場で乱闘しないようにしようね。

*12:

 GE無印時代から登場している古株アラガミ。発生地はユーラシア大陸極東。上記のようにトラウマミッションの主役を張ったりもしているが、基本的には倒しやすい方に分類される。その肉体は猿神力音骨や猿神金剛太鼓など、大きな音を出す器官で構成されている。耳が良いのにそんなシンバルの擬人化みたいな体してて鼓膜破裂しないんだろうか。

 名前の由来は『金剛力士』と思われる。口を開いた阿形像と口を閉じた吽形像の一対で、寺の表門に置くのが多いのだとか。複数体で出現するミッションが多いのも、この2体一対の特性に由来するのかもしれない。

*13:

 リボーンに登場するマフィアは、どういう訳か大空の炎の性質を持つボスと、それ以外の炎の性質を持つ6人の幹部を擁していることが多い。これらの幹部は『守護者』と呼ばれ、それぞれの性質に見合った特別なリングの所有を許されている。嵐の守護者もそんな役職の一つである。異世界ランチアさんも腕に特別なリングを強制的に嵌められているので嵐の守護者と言える。

 ちなみに同作品の主人公・沢田綱吉が属するボンゴレファミリーでは、それぞれの守護者に使命が与えられている。嵐の守護者の使命は「常に攻撃の核となり、休むことのない怒涛の嵐」である。異世界ランチアさんも命続く限りチャージクラッシュでチェストしまくるので使命を全うしていると言える。